石橋を叩いても渡らないかも?: 小さな中国のお針子

2007年01月29日

小さな中国のお針子

33.gifYhoo動画でタイトルに惹かれて「小さな中国のお針子」を見ました。原作・監督・キャスティングも中国人、言葉も中国語なのですが、実は2002年のフランス映画です。ラストのクレジットがフランス語で何分も続くのが印象的でした。(Gyaoでもやっています)

1970年当時、中国文化大革命の粛清の嵐に巻き込まれていく、二人の青年のつらくもほろ苦い青春の思い出を、山深い寒村に住むひとりの美少女を中心に描かれた映画です。

メインキャストの若者たちが、当時のわたしとダブるストーリーだったので、さまざまなことが思いだされる感慨深い映画でした。そういう意味ではわたしにとってリアリティのある筋書きの展開は当時の中国の一端を冷静に描写しており、あとでフランス制作だと知って納得出来ました。(現社会主義の中国では作れないでしょう)

視聴レビューを見てみると、世代によって受け止め方が違うのも、当時のことを事後の歴史としてしか知らない世代の人たちには無理もないと思いました。

いま中国が空前の経済成長を成し遂げていますが、そこまでの過程は、まさに日本が何十年か前に歩んできた道をたどっているに過ぎません。耐えられない貧しさから脱出したい国家は、紆余曲折ながらも経済成長を目指しますが、それが果たしてよかったのかどうかは、後に生きる人のみ知ることです。

舞台が社会主義中国の寒村という設定や、登場してくる人々の素朴さのレベルの差こそあれ、彼らの心理や、ささやかな価値観は高度成長とともに人の心も生活も、急激に変わってしまった過去の日本にも通じるところです。

でも、山道を徒歩で何時間もかようような昔の生活に戻りたいとは、いまさら誰も思わないでしょう。

文明の進歩によって得られる新しい文化と生活。

それと引き替えに失って行くものは、
美しい山河。
原始的ながらも生きていくためだった人々の知恵。
素朴な自然への崇拝。

前に進むしかない時の流れは、わたしたちに何を与えてくれるのでしょうか。

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posted by ゲゲゲのイチロー at 22:16 | Comment(0) | TrackBack(3) | エンターティメント
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