石橋を叩いても渡らないかも?

2006年07月31日

キャノンの偽装請負一掃のニュースを見て

31日のAsahi.comのニュースでキャノンの偽装請負一掃のニュースが報じられた。
これは、何十年も前から大手生産メーカーが人件費削減のため用いた雇用対策で、いま社会問題化している正社員と派遣社員・パート社員の処遇格差が無視できない状況になって、その余波であぶりだされてきた日本の大企業の裏の顔である。わたしが知っている日本最大手のフィルムメーカー「F」も傘下におくグループ会社に長年、同様の雇用関係を従業員に強いてきた(現在はどうか知らない)。

まず偽装請負とはどういうものか、ご存じない方のために説明しておこう。

非正社員で採用した従業員に表向きは外部の取引業者として個々のの契約関係を結ぶ。給料は取引業者だから締めの日に自分の所属している部署にその都度、請求書を提出し会社はそれにたいしての支払いを行う。

gisouukeoi.gifここまでだと派遣社員と変わらないではないかと思われる方もいるかもしれないが、派遣社員はあくまでも派遣会社が親元であり派遣会社との雇用契約で社会保険等の身分の保障が守られている(労基法が順守されている)。ところが偽装請負の場合はメーカーと採用された個人の請負関係であり、おなじ仕事に携わっているにもかかわらず、外部の人として、就業規則は適用されず、社会保険、かかる経費はいっさいメーカーは責任を持たない。

偽装請負は製造メーカーばかりではないから、仮に営業部門の会社だと、営業に使う車両の購入費、維持費その他諸々にかかる経費はひとりひとりが負担しなければならない。それは月々の請求書で盛り込めるのだけれど、もともと経費節減のために行っている契約関係だから、請求金額の条件は一方的にメーカーが決めてしまう。搬送などの業務だと業者(偽装)に運ばせているわけだから当然グリーンの営業ナンバーでなければならないのに、社員であって社員でないという立場を悪用して白ナンバーで業務にあたらせる。表の顔はメーカーの社員として営業にあたらせ、問題が起きたときは請負業者として責任を回避する。

わたしが若いときに、知り合いから持ち込まれた偽装請負の問題を解決するために(正社員に準ずる待遇改善要求)あっちこっち奔走したのだが、まだ世間がそれを社会問題として受け入れる土壌がなく、若いわたしの力不足ということもあって、涙をのんだ記憶がある。そのとき交渉した社会党はそんな小さな票田にもならないモノ(わたしとしては結構な人数だと思ったのだが)など鼻にもかけられず、弱者の味方を唱える共産党も色々難癖をつけられて断わられた苦々しい思い出がある。しょせん彼らは大企業や官公庁の労働者の味方だと、つくづく思い知らされた。

(追加記事)今日、アップするにあたって他のブログ記事を参照すると、わたしのかかわったときより今のほうが事態は深刻化してるようだ。当時は契約を結ぶにあたって自分自身で確認し、ある程度の自覚もあったが、今は派遣とおぼしき会社から、本人も知らぬ間に請け負いとして送り込まれているという(搾取されている)。それはまさに人買い業ではないか。送り込む会社も受け入れるメーカーも非常に罪は深い。それを放置してた政府や政党は今頃になって何をいっているのだろうか。
腹立たしいのを通り越してしまった。


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posted by ゲゲゲのイチロー at 20:32 | Comment(6) | TrackBack(11) | 社会

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